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母の故郷訪問(4):群山鉄工所(現)

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次の日に、今の群山鉄工所に行ってきました。かなり離れたところにありました。約10年前に今のところに移ってきたそうです。今の経営者は李ジョンカョャンさんです。彼のお父さんが、終戦当時の群山鉄工所の従業員であり、母の家族の帰国後、鉄工所の経営にあたってこられたが6年前に亡くなったそうです。さらに、お母さんも3年前に亡くなってしまったとのことです。二人とも鉄工所の日本人経営者家族を懐かしく思い出していたとのことです。もう少し早く来てくれれば、父か母が昔の話ができたのに大変残念だと言っておられました。一緒に写真を撮らせていただきました。

母が子供ながらに見ていた感想では、経営者である日本人と従業員である韓国人は、仲良く協力して鉄工所の運営にあたっていたということでした。今回、それが裏付けられたと思います。通訳として同行してくれた金允智(理研大森研研究員)さんも、その後の反日感情を考えると、よほど強い絆がないとこういうことは言ってくれないだろうと言っていました。

私の曾祖父の金谷萬六は、立志伝中の人物であったと聞いています。山口の故郷からすべての資産を処分して群山に行き、七転び八起きの苦労の末、群山鉄工所を設立したようです。詳しいことは分かりません。その間、綺麗事では済まないことはあったとは思います。しかし、民族の壁を越えて韓国の従業員との信頼関係を確立し、戦後も継続して韓国の方々の生活のよすがとなった群山鉄工所を作り上げた曾祖父を私は誇りに思います。