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Shinto The Ancient Religion of Japan W.G. Aston読了

1907年にReligions: Ancient and Modernシリーズの一冊として書かれた本。古事記や日本書紀の神話記述を中心に、日本の神とその信仰をまとめている。戎神については、イザナギ、イザナミの最初の息子たるヒルコに位置付けている。日本神話のおおむね正しい英語での記述が、100年以上前に存在したことは敬意を表するべきだ。英国人はすごい。ただし、記述は通り一遍で、日本独特の御霊信仰に関する踏み込んだ記述はない。天神は「勉強と書道の神様」とだけ記述されている。熊沢長範(大盗賊で義経を襲ったが反撃されて殺された)や西野文太郎(森有礼暗殺犯)などの犯罪者も信仰の対象になっているのは変だとの記載がある。

映画評 ブレードランナー

ブレードランナーは1982年公開。言わずと知れたSF・サイバーパンク映画の金字塔である。とにかく敵役のレプリカント(火星から逃げ出してきた人造人間)たちが強い。特にリーダーのバッティーは、殴ってもナイフで切っても、銃で撃ってもへっちゃら。戦闘技術も卓越していて、主人公のデッカード(ハリソンフォード)はぼこぼこにされる。さらには、壁に隠れてハアハア休んでいたら、その壁をぶちぬいて鼻先に腕がつきだすというおきて破りの鉄腕ぶり。とっても怖かった。この怖さは、同じリドリー・スコットが監督のエイリアンや、後のターミネーターに共通のものだ。当時エイリアンをまだ見ていない私には、衝撃的で新鮮だった。

さらに、この映画のすごいところは、人間性とは何かについてしつこく鋭く問うていることだ。主人公デッカードは、何とかんとかレプリカンとを仕留めてゆく自分が、実はレプリカントではないのかと疑惑を抱き始める(レプリカントは製造時に適切な記憶を植えつけられる)。さらに、レプリカントの一人レイチェルに恋してしまう。さらにその混乱は、彼女のオリジナルのタイレル社(レプリカントの製造元)社長の娘(名前は忘れた)に誘惑され、拍車がかかる。「私はオリジナルだから、レイチェルよりよいはず」というわけだ。さあ、タイレル社ビルの崩壊の末一緒に逃げた女性は、一体彼が愛したレイチェルだったのか、それとも彼女のオリジナルだったか?「あなただったらどっちがいいですか?」と映画が問いかけてくる。油断のならない映画だった。
というと、小難しいようだが、アクション映画として十分楽しめる質の良い娯楽作品であることも保証する。ぜひ、一度ご賞味あれ。

米国National Science Foundation本部ビル玄関の名板

Liberty is the great parent of science and of virtue; and a nation will be great in both in proportion as it is free.
Thomas Jefferson 1743-1826
自由は科学と美徳の偉大な源である。そして、国家は自由になるにつれて、科学と美徳の両方で偉大になる。
トーマス・ジェファーソン 1743-1826
(翻訳は戎崎、写真は戎崎が2010年6月28日に撮影)

映画評 少林寺

アクション映画列伝(1)
http://www.youtube.com/watch?v=YWFA0Q4ega4
1982年公開の「少林寺」は衝撃的だった。中国武術大会の優勝者が総出演。すべてが本物の体さばきと技と体力。主演のリー・リンチェイはこの映画がデビュー。この人の主演はほとんど見ている気がする。その後ジェット・リーが彼の芸名となった。ちなみに2011年公開の新少林寺は見る影もない駄作だった。

映画評 ボーン・アイデンティティ

アクション映画列伝(2)

「ボーン・アイデンティティ」は2002年公開、マット・デイモンの出世作だったと思う。かつての同僚の殺し屋が、ガラスを割って登場して始まる格闘シーンは、短いが動きが鋭く、目に見えないほど高速で見ごたえがある。米国大使館からの脱出のシーンでも、マット・デイモンの鍛え上げた肉体がアクション全体に真実味を与えている。カーチェースも鋭く激しい。ボーンシリーズは三部作あるが、どれもアクションシーンがすばらしく楽しめる。

映画評 ドラゴンキングダム

アクション映画列伝(3)
2008年公開の「ドラゴンキングダム」はジャッキー・チェンとジェット・リーの二大カンフースターが初共演のカンフー映画だ。とにかく二人のカンフーが素晴らしく、格闘シーンは最高クラスのものが連続。二人の体術とワイヤープレーが高いレベルで融合している。ジャッキー・チェンの酔拳も健在。クライマックスシーンは、ワイヤープレイと特撮に傾きすぎだが、それはそれで楽しめた。ロードオブザリングにオマージュした部分もある。最後の方に出てきた孫悟空が、香取信吾そっくりなのは笑えた。主人公のジェイソンが、次第に逞しくなってゆく。その意味で青年の成長ストーリとしても好感が持てた。

映画評 爆裂都市 BURST CITY

アクション映画列伝(5)
爆裂都市 BURST CITYは、1982年に公開された日本映画である。近未来を舞台としたSFアクション映画で、石井聰亙が監督をしている。暴力とパンク・ロックのパフォーマンスがないまぜになった独特の世界が描かれる。大学を卒業したばかりの監督も、出演したロックバンド(ロッカーズ、スターリン、泉谷しげるなど)も、若さ全開で最初から最後まで走りきったような映画だ。殺陣もシナリオも荒削り(実は詳細は覚えていない)だが、反骨のエネルギーがほとばしっていた。私は、この30年で日本で作られた最高のアクション映画と思っている。

陣内孝則はこの映画が初主演だった。えらくまた生きのいい新人が出てきたもんだと思ったが、そのまま私は忘れていた。今は都会派の個性派俳優としてトレンディードラマなどに出演している。私は反骨エネルギーほとばしる不倒不屈のコマンドー佐々木の演技の方が好きだ。

石井聰亙が久々に監督したSFX大作である「五条霊戦記」(2000年公開)は駄作だった。

映画評 眠れぬ夜のために

アクション映画列伝(6)
「眠れぬ夜のために」は1985年公開の作品である。映画は、不眠症で仕事もうまくいかず、妻の浮気も目撃した不幸な主人公が、どうしても眠れない苦しさに車で街に出るところから始まる。行きずりの美女(ミシェル・ファイファー扮するディアナ)を助けたばっかりに、国際的陰謀に巻き込まれ、飛び交う銃弾をかいくぐり、カーチェイスで逃走し、殺し屋との格闘するといった大騒ぎの一晩を過ごす。騒ぎもひと段落し、疲れてぐっすりと眠る主人公。はっと目覚めるともう陽光あふれる朝。あれ、昨日の騒ぎは夢だったかな、大変だったけどあの美人にはもう会えないのかと思い始めた矢先、通路の向こうからディアナがBBキングの主題歌とともに颯爽と登場。というこのエンディングの爽快感とカッコよさに一票。

お決まりのアクションはそつなくきちんと作られており、その点でも秀逸。たくさんの映画のパロディが隙間なく織り込まれている(らしい)。後から調べると有名監督がたくさんチョイ役で出ている知る人ぞ知る映画でもあったらしい。なぜか歌手のデイビット・ボーイが謎の殺し屋役で怪演。ハリウッドの内輪受け映画だったのかも。

映画評 七人の侍

「七人の侍」は、1954年に公開された黒沢映画の最高峰である。日本と世界の映画の金字塔であることは言うまでもない。野武士との最終決戦。豪雨の中、志村喬演じる勘兵衛が仁王立ちして13騎の野武士を迎え撃つ。近づく馬蹄のとどろき、勘兵衛が弓を構える・・・・。この後の雨の中泥まみれの死闘こそ、映画格闘シーンの白眉である。

同時代史 タキュトス著

西暦68年、暴君として有名なネロが自殺した。それは帝政ローマを全土を覆う泥沼の内戦の序曲でしかなかった。各地の総督がそれぞれの軍隊に担がれて、皇帝になったからである。それらは、ガルバ(ヒスパニア)、ウッテリウス(ゲルマニア)、ウェスパニアシウス(エジプト)である。軍隊では、下剋上が進行していた。将軍が権威を失って兵士のご機嫌をうかがっていた。ボーナスや利権を約束しなければ、兵士により弾劾されて将軍職を解かれ、非難され、処刑された。次に立つ者も同様の道をたどる。当然、軍隊による略奪と私的報復が横行し、市民を苦しめる。権力が次々と交代し、ネロを含めて3人の皇帝が斃れた。上から下まで私利私欲に走り、陰謀、裏切り、略奪、復讐が無意味に繰り返され、多くの市民が殺された。最終的には、ウェスパニアシウスが権力を掌握して、一応の平和が訪れる。